掃除機にはさまざまな種類のものがあります。これから掃除機を購入しようと考えている人の中には、どれを選べばいいのか迷っている人も多いでしょう。快適に掃除をするためには、種類による違いをよく理解した上で選ぶことが大切です。本記事では掃除機の種類別の特徴や選び方について解説していきます。
掃除機の集塵方式による種類
掃除機は集塵方式の違いにより次の3種類に大別できます。
紙パック式
紙パック式は、専用の紙パックを装着するタイプです。吸い込んだゴミは紙パックの中に集まり、空気だけ排出されます。紙パックは使い捨てのため、いっぱいになったら新しいものと交換して、古いものはそのまま燃えるゴミとして捨てて問題ありません。お手入れが非常に楽です。
サイクロン式
サイクロン式は、吸い込んだゴミが遠心力で空気と分離されてダストボックスに溜まる仕組みです。ダストボックス内のゴミが溜まっていっぱいになったら、取り外してゴミを捨ててから、再び装着して繰り返し使用します。また、細かいゴミを除去するためのフィルターも付いています。定期的なダストボックスの洗浄やフィルターの掃除が必要なため、やや面倒に感じられる人もいるかもしれません。吸引力は3種類の中でもっとも強力です。
カプセル式
カプセル式は遠心力を利用せずに、フィルターのみでダストボックスにゴミを集める仕組みです。サイクロン式と同様に、ダストボックスは繰り返し使用します。吸引力はあまり強くありません。
掃除機の形状による種類
掃除機の主な形状は次の3種類です。
キャニスタータイプ
キャニスタータイプは、長いホースが付いていて、本体部分とヘッド部分が分離しているタイプの掃除機です。ホースやヘッドなどは取り外せるようになっており、使用するときだけ組み立てます。
本体部分には大型のモーターが搭載されており、吸引力が強いのが特徴です。本体の底には車輪が付いており、重くても簡単に引っ張れます。どちらかといえば、ファミリー世帯で使われていることが多いです。
スティックタイプ
スティックタイプは、本体とヘッドが一体化しているタイプの掃除機です。縦長の形状をしており、使わないときには立てて収納しておきます。本体部分は小型化されているため、キャニスタータイプほど吸引力が強くありません。コンセントから電源をとるタイプとバッテリーを使用するタイプがあります。
狭くても使いやすいことから、一人暮らしの人に人気が高いです。
ハンディタイプ
ハンディタイプは片手で持って使用できる小さな掃除機です。主に机の上や車の中などを掃除する際に使用します。バッテリーを搭載しているコードレスタイプがほとんどです。吸引力が弱いため、メインではなく補助的に使用されることが多いです。
掃除機のヘッドの種類
掃除機のヘッドには次のような種類があります。
電動モーター駆動
電動モーター駆動は、パワーブラシとも呼ばれ、ヘッド内にモーターが取り付けられているタイプです。モーターでブラシが回転して、強力な力でゴミを掻き取ります。
さらに自走式と自走なしに分かれており、自走式の場合には前方に軽く押すだけでヘッドが動きます。絨毯なども楽に掃除できるでしょう。
エア駆動
エア駆動は、ヘッド部分に回転ブラシが付いていますが、モーターはありません。ゴミを吸い込むときの吸引力でブラシを回転させる仕組みです。そのため、電動モーター駆動ほどゴミを掻き出す力は強くありません。毛の短い絨毯や畳の部屋を掃除するのであれば、エア駆動でも十分でしょう。
回転ブラシなし
ヘッドに回転ブラシが付いていないタイプの掃除機もあります。畳やフローリングなら十分きれいにできますが、絨毯の掃除にはあまり向きません。どちらかといえば低価格帯の掃除機に多いです。
掃除機は何年使えるのか
掃除機の寿命は平均的に見ると6~8年程度ですが、タイプによって差が大きいです。紙パック式の掃除機は長持ちする傾向にあり、15年程度使えるものもあります。コードレス式はバッテリーの劣化で使えなくなることが多く寿命は短めです。製品によってはバッテリー交換できるものもあります。
短期間しか使わないなら掃除機レンタルがおすすめ
掃除機を購入しようとしている人の中には、一人暮らしの人や数年以内に引っ越しを予定している人もいるでしょう。短期間しか使わないのであれば、購入するよりもレンタルがおすすめです。
掃除機にはプラスチック原料や金属原料が多く使用されています。まだ使えるうちに捨ててしまうのは地球環境に悪影響です。その点、レンタルなら、短期間だけ掃除機を使用する場合でも、捨ててしまうことはありません。レンタル期間終了後に返却された掃除機は、メンテナンスが行われて次の利用者に貸し出されるため、SDGsに貢献できます。
まとめ
掃除機の使いやすさは用途や環境によりますが、吸引力を重視するならサイクロン式のキャニスタータイプがおすすめです。一人暮らしなら、場所をとらないスティックタイプがいいでしょう。ヘッドは絨毯なら電動モーター駆動のものが使いやすいです。フローリングや畳ならエア駆動か、回転ブラシなしでも問題ありません。
また、あまり長く使う予定でないなら、レンタルでの利用を検討してみてください。